ネット通販と店売りの両方をやるメリット

 現在の古書流通の仕組みを考えると、店売りとネット販売の両刀で攻めていくことが有用です。どちらか一つに焦点を絞るよりも受ける恩恵が大きいからです。第一に、店頭売りだけのメリットは、来店するお客様と直に対話を楽しみながら商売ができることでしょう。しかし、それでは必然的に店者数は限定的になります。貴重本を広くアピールしたい場合は、ジャンルを限定しマニア向けの専門店を模索する道筋もありますが、全国に散らばった少数の人を店頭に集めるのはなかなか骨が折れます。

 では、オークションや大勢の人が出品している大型通販サイトだけで販路を拡大するのはどうでしょうか。その場合に困難になるのは本の仕入れです。現実の店があれば、その店の持つ傾向は見た目にも打ち出しゃすく、どういう本を収集しようとしているのかが相手にもすぐ伝わります。しかし、検索サイトでは個性的な本たちも、すべての出品者による在庫のの一つに過ぎなくなります。これでは「店」としてのアイデンティティーを保つことは困難でしょう。店を認知してもらって仕入れに結び付けることができないので、ネット上の広告を中心とした方法で仕入れを拡大することになります。ところがネットの性として、ごく一部の強力な業者は大規模な買い取りに成功していますが、ネット上の広告による買い取りは多くの古書店が共存を妨げるような仕組みをもっています。また、検索サイトの取り引きは常に最安値です。一般のお客様からの買い取りが少ないからといって、市場で本を仕入れようとしても、交換会は最も高く入札した人だけが買える仕組みです。つまり市場での収集を目的とするなら、高く売る工夫ができないと利益が出ないのです。

 

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